社会保険労務士法人山本労務

2014年7月31日 木曜日

最低賃金の引き上げで喜ぶのは高校生と大学生だけ???



中央最低賃金審議会は本年度の最低賃金の引き上げを全国平均で16円引き上げると答申した。
平成19年の東京都の最低賃金は719円。
平成25年の最低賃金は869円。
6年間で150円も引き上げられたことになります。

この間の物価上昇率はどうでしょうか。

物価が上がらずに最低賃金が上がった結果、最低賃金上昇分は誰が負担しているのでしょうか。
企業です。
企業でも、価格決定権がない中小企業が負担をしているのです。

中小企業にとって最低賃金の上昇は死活問題です。

そもそも最低賃金というのは生活保護費との比較で決定されます。
最低賃金より生活保護費の方が高い。
だから最低賃金を引き上げる。
この構図です。

社会保険料が年々上がり、生活保護費も年々上がっています。
それにつられて最低賃金が上昇しているのです。

社会保険料の負担がないので、それを生活保護の給付とみなして最低賃金を決定するのです。

最低賃金だけで生活している人がどれくらいいるのでしょうか。
日本の労働慣行は恒常的な残業を前提としています。

残業手当を含めて、生活費としているのです。

ですから、所定労働時間に対する賃金額と生活保護費と比較されても正しい数字が出てきません。

そしてこの最低賃金額の決定は政治か関与していません。
地方分権といいながら地方議会はこの都道府県別の最低賃金決定に関与できません。

経済対策をしておきながら、最低賃金を引き上げることでその効果に影響があるかどうかのチェックがなされないのです。

我が国の経済、地方の経済を考えずに最低賃金だけが一人歩きしているのです。

最低賃金を引き上げた結果どの様な事が起こるのでしょうか。

高校生を含めた熟練していないアルバイトの時給は上がります。
しかし売上げも利益も変わりませんから、熟練しているアルバイトの時給は昇給しないか、昇給額が減額されます。

売上げも利益も変わらないのですから、総人件費を増やすことが出来ません。

ここが問題点なのです。

高校生のアルバイトを含めた熟練していないアルバイトの時給を上げることになる為に、正社員の昇給額の減額、賞与の減額をしなければならないのです。

売上げと利益が変わらないのですから、そうせざるを得ないのです。

10年間ファミリーレストランでパートタイマーとして働いている友人が、「娘が高校生になり、スパーでバイトを始めたけど、私と時給があまり変わらなくて頭に来る」と話していました。

売上げと利益がでない状況では、熟練している非正規社員や正社員の賃金を引き上げられないのですから、こうなるのは当たり前です。

高校生のお小遣いは増えるけど、家計は楽にならないという結果になってしまうのです。

デフレ脱却をするためには、賃上げが出来る環境をつくることであるという事は間違いありません。

それは大手企業が、自分の社員の賃金額を引き上げることではなく、取引企業との「取引単価」を上げることなのです。

これをしなければ中小企業に「昇給原資」がまわってきません。

中小企業の実態を鑑みれば、取引単価を引き上げることが唯一の「賃上げへの道」なのです。

最低賃金を引き上げて、ガソリン価格とガソリン税制に悩まされている運送業をいじめるのではなく、単価を引き上げることが何より重要なのです。

このブログをお読み下さった方には、マスコミの報道に流されず、本質的な問題点をご理解頂きたいと思います。

これ以上最低賃金が引き上げられれば、中小企業の経営は大変に厳しいものになります。

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2014年5月18日 日曜日

定額残業制度を導入しなければいけない背景 後編 帝国ニュース連載記事執筆


今日は帝国データバンクの帝国ニュースの連載記事を執筆しました。

今回のテーマは前回に引き続き「定額残業制度を導入しなければいけない背景 後編」としました。
前回は「残業手当の予算化」「消極的労働時間と積極的労働時間」「36協定と定額残業制度」などを掘り下げました。

今回は事務職などの内勤者や工場の製造ラインで働いている労働者について定額残業制度をどの様に導入したら良いのかを書きました。

残業申告制度と定額残業制度の関係や、残業手当の予算化に伴うデメリットの解消方法などをお話ししました。

単純な事ですが、それぞれの関連性をしっかりと把握した上で制度設計をしなければなりませんから、実態に合った賃金制度をつくるということは大変なことなのです。

記事が皆様のお役に立てれば幸いです!!

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2014年5月13日 火曜日

労働基準監督官の調査と対策の心構え 今回のメルマガのテーマ


今日はメルマガを執筆しました。
今回のテーマは「労働基準監督官の調査と対策の心構え」です。

教科書的な対応をしていると、企業の実態に合わなくなったり、実態を法律に合わせるという作業により、非常に使いづらい仕組みになってしまったり等の問題が生じてきます。

この様な問題を解決するためにはどうしたら良いのか。

これを掘り下げて書きました。

是非ともご覧下さい!!

メルマガ「人事のブレーン社会保険労務士レポート」

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2014年4月15日 火曜日

定額残業を導入しなければいけない背景 前編 帝国ニュース今回のテーマ


帝国データバンク発行帝国ニュースの原稿を書き上げました。
今回のテーマは「定額残業を導入しなければいけない背景 前編」です。

「事務職に定額残業は導入出来るの?」「労働時間管理が出来るのに定額残業は導入出来るのか?」「36協定の協定時間・限度時間と定額残業時間の関係」などをまとめました。

労働側のネガティブな情報発信により、定額残業制度に関する誤解が多く生じていると思います。

そもそも定額残業制度とは労使共にメリットがある制度です。

制度を理解することで、この「労使双方のメリット」を活かした賃金制度が出来るのです。
この点をまとめてみました。

是非ともご覧下さい!

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2014年4月14日 月曜日

競業避止特約を有効とするためには 今回のメルマガのテーマです


昨日はメルマガの執筆日。
今回のテーマは「競業避止特約を有効とするためには」です。

労働市場が改善し、転職を考える労働者も多くなってきました。

企業の営業上の秘密や技術上の秘密をどの様に守っていくのか。

この点を掘り下げて考えてみました。

就業規則はもちろん労働契約書にもしっかりと競業避止について明記しておく必要があります。

期間や職種等の範囲を合理的に決めていくことが大切で有り、重要なのです。

是非ともご覧下さい。

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